フランスの思い出

Otasukéメンバーのフランスの思い出シリーズ 第7段 屋上から見るParisの夜景

「Otasukéメンバーのフランスの思い出シリーズ 第7段」屋上から見るParisの夜景

by Tomoya

 僕の思い出は、なんといってもやはりパリです。当時はまだ学生で、語学留学としてパリに滞在していたときの話です。ここの紹介?の前に、まずは説明しなければなりません・・・。

 まずですね、とにかくさぼり癖のある僕は、日本にいたときも有名な語学学校に通っていましたが、モチベーションが全く上がらず、結局行ったのは最初だけで、ほとんど勉強もしないまま渡仏初日まで来てしまいました。先生にも見放されるくらいクラスでは落ちこぼれでした。

 そんな状態でパリに行ったものだから、語学は全くできない状態。そして初日からトラブルは続きました。

 以前から仲の良かったフランス人の友達がおり、彼が僕の代わりに滞在中の家を探し、ここでいいよね?と話を進めてくれていました。僕もそれに感謝し、お願いね、と。フランス語が翻訳を通してのやりとりだったのもありますが、結論から言うと、シャルルドゴール空港におりた瞬間に住むアパートがないことが判明しました。

 僕が前回一度だけパリに来た際は、彼が空港まで迎えに来てくれ、一時的な彼の家でのホームステイと、その後のホテルでの滞在中もなんでも助けてくれました。もちろん僕が甘かっただけなのですが、てっきり今回も彼が空港まで迎えに来てくれ、契約するアパートまで連れて行ってくれるのかと勘違いしていたら、「いや今日はアルバイトがあるからいけないよ」「アパートは全然決まってないよ」との返答。

 空港で暫く絶望していました。

 「えっ・・・」(ああ絶句ってこれね、と、そのとき実感)

 言葉も分からない。土地勘もない。切符の買い方すらよくわからない。そんな状態でした。

 仕方ないので大荷物を持ってタクシープールへ、指さしフランス語!みたいな本の1ページ1フレーズを指さしながら、ホテルの住所を紙に書き、何とかタクシーに乗車。運転手はゴリゴリの黒人のお兄ちゃんで、車内は爆音の音楽と、爆音のスカイプスピーカー通話。これ、辿り着けるのか・・・?と思いました。

 ホテルに到着。このタクシー運転手は絶対に荷物をおろすのは手伝ってくれないだろうな、という偏見の極みで、最初からチップを渡してお願いしました。結局このホテルに5日間ほど滞在しました。

 しかしながら、とにかく出費が痛い。痛すぎる。気持ちもとてもしんどいので、どこか住む場所がないかと探すものの中々見つからず・・・、仕方ないのでパリ郊外にある日本人限定宿のユースホステル(ゲストハウス)に一時的に駆け込みました。 

 そう、そして、宿で一時的に過ごしている間も物件を探し続け、内見も何回も行き、やっと見つけ出したアパート、それが今回紹介するフランスの思い出の場所です!(長かった・・・)

 場所はパリ南西部、メトロの4番線が延長されて終点の駅となっているMontrougeでした。今回の物件は不動産屋を通したので、初日の鍵の受け取りなどは大家と3者立ち合いのもとで行われました。問題は、残りの荷物を運びきろうとゲストハウスから向かっていた、その次の日でした。

 道が分からない。

 いや分からない。本当に。ぐるぐるぐるぐる、あれさっきもここ通ったよな・・・?しらみつぶし作戦で一本一本小道を入っていくが、見当たらない。目印と言っても、どこも同じようなアパートばかり。それに、初日は不動産屋と一緒だったので話しながらの移動、着いていくだけだったので記憶が薄い・・・。

 人に頑張って聞いてみるが、答えてもらっても身振り手振りしか理解できない。何となくその人の言っていることを予測して行ってみるが、それが良かったのか悪かったのかすら・・・余計に迷う。

 でっかいスーツケースをごろごろごろごろ。腕もパンパン足もパンパン、6月のパリ、空は暗くなってくる。迷宮にとらわれる魔法にでもかかってるんじゃないかってくらいに着かない。

 で、まあ、結論としては着きました。午後過ぎにゲストハウスを出て、真っ暗になってあたりに誰もいない頃に、着きました。

 で、鍵の開け方が分からない。いや、ドア開かない。どうするのこれ。ドアノブ様をがっちゃがちゃがっちゃがちゃ。開かない。

 「なんでよドアノブさん!泣きたいわもう!」という状態。

 そしてドアノブと格闘すること約30分。

 「ん・・・このドアノブ野郎おかしなところまで可動域があるぞ・・・??」
 「いや、そもそも1回転以上する・・・?」
 「これだ!!」

 ガチャリ。

 開きました。

 ドアノブ様ありがとう。

 家に入れました。

 そして屋上にも出られました。

 屋上の上から更によくわからない高い位置まで上がれました。

 そんな屋上からエッフェル塔が見えました。

 僕はその日から、暗くなり始める頃に夕食を作り、ワインとご飯を持ってはロフトの小窓から屋上の屋上へ上がり、特等席で夕日から夜景に変わるまでのディナーを楽しみました。もっと遅くに出ると遠くでエッフェル塔が点滅しています。シャンパンフラッシュというやつです。

 長くなりましたが、僕の思い出はとても1ページだけでは語れないです。たくさんのことがありました。物凄く楽しいこと、物凄く辛いこと、驚いたこと。これはその中の小さなひとつ。僕がパリに来たばかりでトラブルまみれの日々から、とっておきの秘密基地を発見したような小さい幸せの話でした。

À bientôt!!

書いた人:Tomoya

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